ユーティリティ計画の構築

受変電設備・電気設備

受変電設備・電気設備

電源設備の基本計画

基本計画では、負荷設備容量、受電容量、契約電力等の所要電力を推定し、受電電圧と受電方式、主回路の結線方式、制御方式、変電室の位置と広さ、機器の配置等を決定していきます。

  1. 1. 負荷設備容量の推定
    電灯用電力、一般動力用電力、冷房動力用電力等、各設備容量を推定します。
  2. 2. 受電容量の推定
    各設備容量に需要率を乗じて最大需要電力(各変圧器容量)を求めます。
  3. 3. 契約電力の決定
    各地域の電力会社の電気供給規定に定める契約種別と契約電力を決定します。
  4. 4. 電気室について
    負荷の中心に近く、引入や機器の搬出入に便利、更に地盤が強固、浸水その他災害の少ない所に設けます。ビル等は地下に設けることがあります。
    電気室の広さの算出例
    (1)小容量受電の場合: 変電室の広さ〔m2〕=3.3×(受電容量〔kVA〕)0.5
    (2)大容量受電の場合: 変電室の広さ〔m2〕=0.98×(受電容量〔kVA〕)0.7

受変電設備・電気設備設置例

変電設備の構成機器と用途

  1. 1. 変圧器
    変圧器の容量は電灯用、一般動力用、冷房用の3種類に分けて考えます。
  2. 2. 計器用変圧器、変流器、零相変流器
    (1)計器用変圧器: PTで示します。高圧6300Vを直接測ると危険なので低圧の105V以下に変換する計器です。
    (2)計器用変流器: CTで示します。大電流を5A以下に変換する計器です。
    (3)零相変流器: ZCTで示します。地絡事故時に発生する零相電流を検出する計器です。
  3. 3. 保護継電器
    過電流継電器(OCR)や地絡継電器(GR)などがあります。故障時の異常電流を検出し、自動しゃ断器を動作させ、電路をしゃ断します。
  4. 4. 開閉器、しゃ断器
    回路を開閉する開閉器です。DS: 断路器、OCB: 油入しゃ断器、MBB: 磁気しゃ断器、VCB: 真空しゃ断器
  5. 5. 電力用コンデンサ
    電動機など遅れ力率の負荷をつなぐと無効電力が多くなり、電力設備に無駄が生じます。そこで負荷と並列に電力コンデンサを入れて、引込口の力率を改善します。
  6. 6. 避雷器
    落雷や誘導雷による異常電圧が電気工作物に侵入して破損するのを防止する装置です。
  7. 7. 接地工事
    電気機械器具の絶縁劣化の為に生ずる漏れ電流や変圧器などの高・低混触による感電防止、避雷器や放電装置などの機能上の問題から設置します。

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